3月11日 14時46分 黙祷。
あれから丸6年。
毎年考えさせられる時期ではありますが、明日は岡山の皆様に、東京で経験した当時の話と自分達の想いを伝える機会でもあります。
あの日がなかったら私達は今ここにいないかもしれない。
もちろん夫は津軽三味線も手にしていないし、和楽器に触れる機会もなかったでしょう。
私はあの日を境に、自分が生きている証としても自分の勉強してきたことを誰かのために役立てたい想いにかられ、ステージに立つ側からピアノの楽しさを直接伝える側に戻る決断をしました。
夫の津軽三味線への転向と同時に、大人の方にレッスンをするピアノインストラクターとして楽器店に再入社し、岡山へ戻るまでの4年半、勤めさせて頂きました。
直接の被災ではありませんが、私達のように震災をきっかけに新しい人生の選択をされた方は多いと思います。
明日があるのは当たり前じゃない
あの揺れを経験し、オフィスビルの壁が剥がれガムテープで止められている中で度重なる余震に怯えたのは今でもよく覚えています。
地震だけではなく、事故や病気も含め、人生は予期しないことが起こるんだということを実感。
明日はあたり前でやってくるわけではないからこそ、今をどう生きるかに今まで以上に敏感になっていった気がします。
どうせなら、周りにいる人達を思いやって楽しい時間を過ごして、やりたいことやって笑って生きたい。
そう思いながらも、大切な人が出来れば出来るほど、失くす怖さを感じた時期がありました。それは未だにどこかにあります。
東京、千葉、和歌山と地震の恐れがあると言われる場所には大好きな人達が沢山います。
何かあったらどうしよう、と私が不安になっても仕方ない。
せめて防災の備えをと言うしかありませんが、震災を風化させず、自分達に何が出来るかを考え続けていかなければと思います。
明日12日は防災啓発事業の一環として津軽三味線の講座&紙芝居&演奏会「津軽三味線の世界」が岡山市立南公民館で開かれます。
櫻根座の役割、そこに音楽があるからこそ、出来ることがある。
関わって下さっている皆様と実りある前向きな楽しい時間になるようしっかりと準備したいと思います。
(ご来場下さる皆様、ご観覧数が多く立ち見になる可能性もあるとのことですので、ご了承下さい。)