点と線 〜音楽編〜

今日からレッスンスタートの高校1年生に小田和正知ってる?と言うと知らないと。

らーらーらー ららーらー ことーばにーできなーいー♪(言葉にできない by 小田和正) 

音楽業界の世代交代を感じ、自分の歳を実感させられたピアノ講師あやかです。

皆様、寒暖差に体調崩していないでしょうか。

私は相変わらずひどい花粉症と寒暖差が混ざって、くしゃみ鼻水目の痒みと戦っております。

そんな中、今日は三味線レッスンを聞きながら、ピアノとの共通点があることを発見。

点と線

ご存知の方も多いと思いますが、三味線にはバイオリンやチェロなどの弦楽器と同じでフレットがありません。

どこがどの音かどうやってわかるの?とよく聞かれますが、一応初心者の方向けに場所がわかるよう譜尺シールといって三味線の側面に貼るシールがあります。

三味線の楽譜は3本の線と番号で表記されているので、譜尺シールの番号をガイドにして押さえます。

点と線でいえば、番号は点。点と点が繋がり線になるわけなので線はメロディ。

このシールはとても便利なのですが、逆に番号にとらわれすぎて線になりづらいため、最近は慣れてこられた生徒さんにはレッスン中に譜尺シールを剥がすように促していて、これが効果抜群^^

ガイドのシールがなくなると不安なので無しでは出来ないと皆最初は嫌がりますが、何のその!何箇所か棹にガイドの点をつければ全ての番号が無くても出来るんです。

剥がしたシールは勇気の証!^^

これピアノも同じようなことが言えるのですが、恐らくどの楽器にも共通していることで、音楽って点だけで捉えて演奏しても流れないんです。

点を線にする作業が必要。

最初は点でしっかり1音ずつ捉え、1音の正確さを追い求めます。

それが出来た上で線にするために点と点をつなぎ、まずは短い線(短いフレーズ)に分けて練習します。

最初から線にしようとしたらいい加減になってしまうので、点は大事。

脳と指は繋がっている^^

ここからは五線譜の話、練習方法の話にもなりますが、点を線にすることは音を「読む」ことにも関係します。

音を読む=脳が指に指令を出す=その音を演奏する

音符を読むことに慣れていない人は譜読みの段階で、すぐ読める音と読むのに時間がかかってしまう音が出てきます。

私のピアノレッスンでは楽譜を使う生徒さんにはだいたい声に出して音符を読んで頂きます。

声に出すとよく分かるんです。譜読みが詰まっているかスムーズか。

それを確認した後やることがあります^^

自分が声に出して読んだ音を小分けにして一気に読む!一気に喋るように!です^^

例えば、「レ、ド、シ、ド、レ」と読んだ後に「レドシドレ」とまとめて読む。

音程などつけなくてOK。

むしろ音程はつけず抑揚をつけて喋るように感情を込めて、身振り手振りつけて女優のように読んでもらいます笑

これを行なった後にピアノを弾いてみると、びっくりするほどスムーズに演奏出来てます。

騙されたと思ってやってみて下さい^m^

最初は半信半疑でやらされてる感満載だった生徒さんが、スムーズに弾けて自分の変化にびっくりしている顔をみるのが私の喜びでもあります。

めっちゃドヤ顔してます私。(๑˃̵▽˂̵)

この練習からもわかるように脳と指は繋がっていて、点から線にする作業が必要ということです。

点ばかりみていたら、いくら線にしても角角の線で滑らかにはなりません。

滑らかな線にするためにはフレーズとして捉えることが大事なんですね。

とはいえ、クラシックなど難しい曲を弾くにはピアノを弾く指の支えを作らなければいけないので、点を大事に一音一音しっかり弾く練習(marcatoマルカート)をとりいれます。

練習方法は様々。レッスンに通う醍醐味はここにありですね。練習方法のアドバイスはとても大事。

レッスンはお互いに発見の連続

最近は最初から楽譜なしで鍵盤の押さえる形とコードを覚えてバッキングするレッスンも取り入れていますが、楽譜なしで弾いたことがないという生徒さんから興味深い言葉が。

「ピアノを弾いている自分の手を初めて見ました!」

手の動きを考えながら部分練習をすれば楽譜だけじゃなく自分の手も見ますから、練習の仕方もアドバイス。

これが三味線でいうシールを剥がして手の動きで覚えることにも繋がっている気がします。

しかし、楽譜を見ている時と見ない時の上半身、手首のリラックス度合いがだいぶ違い、音が滑らかになりびっくり。

点を線に。

これだから音楽って面白い^^

出来たと思ったらまた出来ない。その繰り返しだから一生学べて魅力的。

出来なかったことが一つ出来た!こんな小さな喜びを一緒に重ねていけたら幸せ^^

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