「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」
長いタイトルのこの本。
前から気にはなりつつ、初版発行の2013年から7年後の今、初めて熟読しました。
結論から言うと、これ本当にいい本でした。
300頁あっという間に読めちゃうぐらい引き込まれます。
お子さんがいる方、子育てに悩まれている親御さんの何かヒントにもなるんじゃないかと思います。
「楽しい」を引き出すのは指導者次第
この本を手にしたきっかけは、小中学生の生徒さん達、親御さん達との関わりの中で日々教育について考えることがあり、これまたヒントになるんじゃないかと購入。
櫻根座は音楽教室ではありますが、音楽の楽しさを伝えながら、子供達のレッスンに関しては人間形成、家庭環境も含めてその子の成長に関われたら幸せだなぁと思ってます。
そう思って接しているからか、ピアノレッスンの合間に時々悩みを打ち明けられることもあります。
何故か、テスト前に数学のわからない勉強をもってくる子もいます笑
親御さん了承済みなので、全て全力で応えてしまいますが笑
(中学でちゃんと勉強しといて良かったと当時の先生に感謝しながら^^)
櫻根座のスタジオをスタートするまでは大人の方専門でピアノレッスンをやってきた私。
子供のレッスンは大人のレッスンの楽しみ方と違うとどこかで思っていた私は、独立時、子供のレッスンはその道の専門の人に任せて楽しく大人の人にレッスンしていこうかなと考えていました。
そんな時、学生時分に出会った後輩から「ピアノ教室を辞めた息子に音楽の楽しさをもう一度教えて欲しい」と連絡を受けました。
他人から見た自分は子供にも音楽の楽しさを教えてくれる人と映るのか?と不思議な気持ちになったのを覚えています。
「自分に子供が出来たらあやか先生にピアノを習わせたい」と言ってくれた友人に子供ができて、本当に教えることになったことも一つのきっかけ。
やりたいことと出来ること。
私に出来ると思ってもらったことがやりたいことに変わったのは、こうやって出逢った子供達のキラキラした目や成長を目の当たりにし、音楽の楽しみ方は大人も子供も変わらないことに気づいたから。
ありがたい御縁。
「ピアノ=クラシックの基礎」に子供を合わせるのではなくて、子供と音楽の関わり方、可能性を探しながら、それぞれの楽しみ方、そしてその子の長所を見つけて伸ばしていくこと。
音楽は楽しいんだよ、ということをまずは感じてもらえるように。
「楽しい」を引き出すのは指導者次第。
出来ない、苦手意識が生まれると吸収率は俄然下がってしまうもの。
否定→肯定の言葉の変換は指導者自身もある意味訓練。
この本の著者の塾長は心理学を用いて子供のやりたいを導きだす指導法。
笑いがどれだけ大事かも再確認しました。
学ぶこと多々ありです。
もっと学びたい!を私も引き出せるように音楽の世界だけではなく心理学の方面からもっと学んでトライです。
弾きたい、やりたい、が出てきたら成長は早いもの。
この意思が出てくるのを待っている間も、基礎はやりながら音楽を楽しみながら信頼関係作りの時間でもあります。
成長が遅く感じても子供が楽しんで学んでいるなら良いと任せてもらえたら嬉しいですね。
主人公の女の子に対するお母さんの考え方、関わり方がまさにこれでした。
合格でも不合格でも、楽しんで学ぶことができればそれでいい。
頑張りたいを全力で応援する姿勢は本当に凄いなと。
見た目が派手でギャルといわれていても、全力で味方になってくれる人が一人でもいたら本当に悪いことはしない。
本当にそうだと思います。
慶應大に受かったこの女の子はもう社会人で立派にお仕事されてますが、その頃のことを自分の言葉で書いた文章が最後に掲載されてます。
驚くほどしっかりした内容で心があって、最初から読んでの最後にこれは泣けてきます。
その中の一文
【「頑張る」って意外といいものでした。】
これを知っている人生か知らないままの人生か、はその後の生き方、子育てや人との関わり方もきっと変わってきますね。
受験にむけてどんな参考書がよいか、なども沢山掲載されているので、高校生のお子様を持つ親御さんにもよい情報があるかと思います^^
興味ある方はぜひ読んでみてください^^
受験で文章を書く練習の前に大事なことは「自分の意見」を持つこと。
それには最低限の基本的な「知識」や「常識」が必要。
そのために薦められていた『14歳からの哲学 考えるための教科書』(トランスビュー社)
これも読んでみようかな。
いい本に出会えると嬉しい^^